伊藤まさひろ世事感懐

許されないロシアのウクライナ侵略

ロシアがウクライナに攻め入り、激しい戦闘が繰り広げられています。ウクライナの国土がロシア軍の戦車に踏みにじられ、大勢の市民が犠牲になっています。一刻も早く戦争が止み、市民が安心して暮らせる時が来るよう願っています。

多くの国がこぞってロシアの野蛮な行為を非難しています。急きょ開かれた国連総会緊急特別会合では、各国の国連大使が次々とロシアを非難する演説を行いました。衆院本会議では1日、ロシアによるウクライナ侵攻を「最も強い言葉で非難する」との決議案が採択されました。

衆院でのロシア侵攻非難決議案の採択に先駆けて、千葉県議会は2月28日の本会議で、自民党が主導して取りまとめられたロシア軍によるウクライナ侵略を非難する決議案を全会一致で可決しました。決議では、「ロシア軍による侵略は同国(ウクライナ)の主権および領土の一体性への侵害、武力の行使を禁ずる国際法の深刻な違反」と断じ、さらに、「力による一方的な現状変更を認めないという国際秩序の根幹を脅かすもので、断じて許されず、厳しく非難する」としています。

日本政府に対しては、先進7カ国(G7)をはじめとした国際社会と連携し、「あらゆる外交手段を駆使して、軍の即時撤収と速やかな平和の実現に全力を尽くすこと」を強く要請。在留邦人の安全確保に取り組み、国民生活への影響を最小限に抑えることを要請しています。

プーチン大統領はウクライナへの侵攻を、「ウクライナに住む同胞を守るため」と語りました。それは表向きの理由で、実際はNATOの東方拡大を嫌ったためだと言われています。いずれにせよ、武力で要求を押し通そうとするプーチン大統領の蛮行は、非難されて当然です。

プーチン大統領は軍の核抑止部隊に「特別警戒」を命令して、核の使用もほのめかしました。実際に核爆弾のボタンが押されたら世界秩序はたちまち崩れ去ります。世界各国は協調してより強い経済制裁をロシアに科し、プーチン大統領に粘り強く停戦を働きかけなければなりません。