伊藤まさひろ世事感懐

飲酒運転撲滅へ自民党が条例案発議

自民党県会議員のプロジェクトチームが作成した「千葉県飲酒運転の根絶を実現するための条例」案が2日、河上茂・自民党県連幹事長らの共同提案で開会中の12月定例県議会に発議されました。同日、提案議員を代表して私、伊藤昌弘が登壇し、議案の趣旨説明を行いました。来年1月1日の施行が目指されています。

今年6月に八街市で発生した下校途中の児童5人が飲酒運転のトラックにはねられ死亡するという悲惨な交通事故を契機に、飲酒運転による痛ましい事故を無くそうと自民党県連政調会長を任されている私、伊藤昌弘が呼びかけ、政調会員によるによるプロジェクトチームが発足、私も参加して飲酒運転根絶を目指した条例案づくりに力を注いできました。

ホームページで募集されたパブリックコメントも参考に構想がまとまった「千葉県飲酒運転の根絶を実現するための条例」案ではまず、飲酒運転が重大な交通事故を引き起こす原因となることへの自覚を県民に要望。飲食店事業者には、酒の提供を求める客に店までの交通手段確認を求めるなど、飲酒運転防止への努力を定めています。

さらに、飲酒運転をしている者、またはその疑いがある者を発見した時に、速やかに警察官へ通報することを県民や飲食店事業者、タクシー事業者などに求めています。飲酒運転の根絶を目指す条例は他に9道県が持っていますが、飲酒運転「疑い」の通報義務を定めた条例は全国で初めてです。

千葉県内では、2019年に交通事故による死者が172人にのぼり、全国最多になってしまいました。このうち、飲酒運転による交通事故は164件発生し13人が死亡しています。八街市での悲惨な学童死傷事故の後、飲酒運転撲滅は県ぐるみの運動に高まっていて、千葉県警察は「交通安全緊急対策アクションプラン」を策定し、飲酒ドライバーを取り締まる専門部隊を新たに創設するなど飲酒運転の根絶を強化しています。

条例の速やかな施行を優先したため、罰則規定の導入は見送られましたが、施行後、改めて検討されることになっています。この条例が飲酒運転の無い、県民の誰もが安心して暮らせる社会の実現への一助になるものと信じています。